■ 食物繊維(ファイバー)を沢山とろう!!
   
食物繊維を充分に取ると体に良いという話をよく耳にします。
しかし現実にはほとんどの人が充分に摂取出来ていないのが事実のようです。

平均的なアメリカの成人の場合、1日に15グラム(推薦量の約半分)の食物繊維しか取っておらず、それは加工食品全盛の現在において、食物繊維の必要量を満たすのが難しいことを示しています。

それでは食物繊維とはいったいどんなもので、どのような働きを私達のからだの中でするのでしょうか?

食物繊維とは:

食物繊維は植物性の食品から取れる成分で、消化吸収が出来ません。
それはカロリーを含まず、必須栄養素とは認められていませんが、健康にとって多くの効果があります。

食物繊維は2種類に分けられ、ひとつは水に溶けない"不溶性"のもので、セルロースやヘミセルロース、リグニンがそれに含まれます。

そして水に溶ける"水溶性"のものにはガムやペクチンが含まれます。

それぞれの食物繊維はからだの中で違った働きをし、不溶性、水溶性とも私達の健康のためには必要不可欠なものです。

水溶性の食物繊維を豊富に含む食品には、豆類、米ぬか、大麦、カラス麦ぬか、オートミール、かんきつ類、イチゴ、リンゴなどが上げられます。

また不溶性の食物繊維を多く含む食品には小麦パン、小麦シリアル、小麦ぬか、ライ麦、米、大麦、他のほとんどの穀物類、キャベツ、人参、カブ、カリフラワー、リンゴの皮などが上げられます。


食物繊維のガンに対する効果:


食物繊維は胃内のスペースを多く取り、他の脂肪分の多い余分な食べ物が入るスペースを減らします。

私達は健康に良くない脂肪分を多く摂取しているので、それらを減らす事はガンの発生を抑制することにつながります。

また食物繊維は胃腸での消化のスピードを早め、食物内に含まれる発ガン性の化学成分などが、血液中へ取り込まれるのを減らします。

またいくつかの食物繊維は発ガン性物質を取り込み、便と一緒に体外へ排出するのを助ける働きがあると報告されています。

女性(男性も)はホルモンの一種エストロゲンが必要ですが、これが多すぎると子宮ガンや乳がんの原因になる可能性があります。

女性は歳を取るとこのエストロゲンがアンバランスになり、必要以上のエストロゲンが体内に発生する場合があります。

食物繊維の豊富な食事は、余分なエストロゲンを体外に排出するのを助け、それが原因によるガンの発生を抑えると言われています。


食物繊維のコレステロールに対する効果:

水溶性の食物繊維は胃腸でコレステロールを取り込み、体外へ排出するのを助けます。

アメリカのFDAによると1日に1グラムの食物繊維を取ると、0.5〜2%コレステロールレベルが下がると報告しています。

また食物繊維は心臓発作の発生を抑える働きがあるといわれています。

実験において食物繊維が豊富な食事(35g/日)を取った男性は、食物繊維の少ない食事(15g/日)を取った人に比べ、心臓発作のリスクが約3分の1だったと、ある研究により報告されています。

更に10gの食物繊維を余分に取ることにより、心臓発作により死亡するリスクを17%下げることが出来るとしています。


食物繊維の糖尿病に対する効果:

糖尿病にはタイプ1とタイプ2と呼ばれるふたつの種類があります。
食物繊維はそのどちらにも効果があります。

糖尿病になると、本来細胞に供給されるはずのグルコース(ブドウ糖)が血液中に増加します。

それにより細胞はエネルギー不足になり、また高い血液中のグルコースレベルは目、腎臓、神経、心臓へダメージを与えます。

タイプ1糖尿病は一般的に子供や十代の成長期に発症することが多く、若年発症糖尿病と呼ばれます。

タイプ1糖尿病になると、体がグルコースの利用に必要な充分なインシュリンを作り出すことが出来なくなります。

粘りの強い水溶性の食物繊維(ガム、ペクチン)を食べると、それらは胃の壁をコートし、食事後の消化吸収を遅くします。

その結果糖分の吸収も遅くなるため、それに必要なインシュリンの量を低く抑える事が可能になります。

食物繊維はタイプ2糖尿病を予防することにも効果があります。

このタイプの糖尿病は中年の肥満気味の人に多く見られます。

脂肪分の多い揚げ物や加工食品などに比べ、食物繊維の豊富な食事(果物や野菜)はカロリーが低く、体重の増加を抑えるのを助けます。

研究によると、植物繊維の豊富な食事を取っている人は、糖尿病になるリスクが非常に低いと報告されています。


食物繊維の肥満に対する効果:

食物繊維を豊富に摂取することは、脂肪分の多い食事を取るのを防ぐのを助けます。

セルロースやヘムセルロールと呼ばれる食物繊維は胃の中で大きなスペースを占めるため、私達が満腹感を得るのを助けます。

その結果、取る食事の量も減り、かつ食物繊維の豊富な食品はカロリーが低いため、全体としてカロリーを減らすことにも役立ちます。


食物繊維の免疫機能向上に対する効果:

健康な免疫システムは、風邪やインフルエンザなど病原菌による感染症、またガンや免疫不全症などの私たち自身の細胞から発生する病気から、私達のからだを保護してくれます。

免疫システムで重要な役割を果たす白血球は、体内に侵入した病原菌などと共に、ガン細胞とも戦います。

研究によると、食物繊維の豊富な食事を取る事により、白血球がより強く、そして効果的に病気と闘う事が出来るようになったと報告しています。

食物繊維の消化器官の健康に対する効果: もし私達が食物繊維の少ない、又は全く含まれていない食事ばかりを食べたとします。

すると大腸の内側で老廃物や便を押し出すのに使う筋肉はあまり働く必要が無くなり、そしてそれらの筋肉は弱り、緩み、そしてたるみが生じて大腸の壁にポケットを作ります。

このポケットに老廃物が体積し、そこでバクテリアなどが繁殖して感染症などの大きな病気の原因になります。

日頃から食物繊維の豊富な食事を取る事は、大腸の筋肉を鍛え、上記のような病気を予防することにつながります。

また便秘の原因は多くの場合食物繊維、特に不溶性の食物繊維不足であるといわれます。

食物繊維は便を大きく、そして柔らかくし、スムーズに排出するのを助け、さらに痔の予防にも効果的です。

以上の様に食物繊維には、私達の健康を維持するために、たいへん多くの大切な働きがあります。

しかし加工食品が私達の食卓を占領しつつある現在、多くの人がその必要量を満たしていないのが現実です。

食物繊維の豊富な食品を意識して食べることは、私達の健康を維持するためにとても大切なことなのです。

水溶性の食物繊維を豊富に含む食品には、豆類、米ぬか、大麦、カラス麦ぬか、オートミール、かんきつ類、イチゴ、リンゴなどが上げられます。

また不溶性の食物繊維を多く含む食品には小麦パン、小麦シリアル、小麦ぬか、ライ麦、米、大麦、他のほとんどの穀物類、キャベツ、人参、カブ、カリフラワー、リンゴの皮などが上げられます。

皆さんもこれらの食物繊維を豊富に含む食品を日頃の食事に取り入れ、健康な毎日を過ごして行きましょう。

資料:Ask the Doctor (Fiber & Health), ATDonline.org.

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