LA通信 >2003.04.17
 



アメリカの戦争
HELLO!

LA在住のMAMOです。3月に始まったイラクへの戦争も、意外と長引くのでは ないかという当初の予想を裏切り?そろそろ終わりに近づいてきたようです。国連や 世界中の国々の反対を押し切って始められたこの戦争、いったい何の意味があったの でしょう?ブッシュ大統領や政府は“イラクの人々をフセインの抑圧から開放し、民 主主義の政府を設立するため”と、盛んに国民に説明しています。TVでは“イラク ・フリーダム(イラクの自由)”と名売って毎日、戦争の状況が報道されています。 それらの報道のほとんどはこの戦争を肯定的に伝えているように感じます。中でもイ ラクのバグダットがアメリカ軍に制圧され、フセイン大統領の像が、民衆に引かれた ロープで倒されている映像を、“アメリカはイラクの民衆を救ったのだ!アメリカは 正義だ!”と言わんばかりに連日放送していました。戦争が終わりに近づいた今、戦 争前に盛んだったAntiWar(戦争反対)運動も下火になってきたようです。そ してこのTVを見ている限りは、ほとんどの人たちはこの戦争、ブッシュ政権を支持 しているように見えます。しかし本当はどうでしょうか?


私は車に乗っているときによくラジオを聞くのですが、ラジオはTVよりも言いたい 事がいえるようで、TVとは逆にブッシュやこの戦争に対して批判的な意見をよく聞 きます。景気後退の続く中で、国内の財政が悪化していて、教育や医療費が削減され てきています。戦争、戦後の復興に何億ドルものお金が必要となり、それにより更に 国民生活が圧迫されることは予想できます。当初ブッシュや共和党を支持していた人 も、戦争が始まって“戦争反対”のデモ行進に参加したといいます。またベトナム戦 争経験者は帰国後に、人殺しなどと呼ばれてつらい思いをしたため、“戦争に行って いる兵士達は応援するけれど戦争は支持しない”という人たちも沢山いるようです。 戦争が始まる前、該当でプラカードを掲げて戦争反対を訴える多くの人たちがいまし たし、その前を通り過ぎる自動車の人たちもクラクションを鳴らして(賛成するの意 味)、それに応えていました。しかし戦争が始まってしまうと、戦争反対を応えるの はまるで愛国心がないように見られることから、表立って反対する姿は見られなく なっていきました。


ある調査では全体の30〜40%が戦争を反対しているそうです。先日の週末にはハ リウッドでも大規模な反戦パレードが行われました。多くのアメリカ人はこの戦争に 対し疑問をもっているけれど、自分の国が悪者になるのをすんなりと認めることは出 来ない、自分の国が正しいことをしていると思い込みたいというのが本音だと感じま す。そのため、今回イラクの人たちがフセインの像を倒しているのを見たとき、アメ リカの多くの人たちはホッとしたのではないでしょうか。


9/11(ナイン・イレブン)の同時多発テロ後、キリスト教会やイスラム教、ユダ ヤ教の指導者も含めて、多くのリーダーたちは被災者への追悼と共に協調・平和を唱 えていました。それを見て私はこれからアメリカも少しずつ良い方向へ変わっていく のではないかと期待しました・・・しかしただ一人ブッシュ大統領は制裁、審判を下 すと訴えていました。いやな予感は現実となりアフガニスタンへの侵攻、そして理不 尽な今回の戦争。アメリカは自身が国連の決議(ルール)を無視しておいて、イラク に民主国家を設立といっても誰が信じるのでしょうか?戦争反対派の多くは“石油の ための戦争”だと言っています。事実ブッシュや副大統領のチェイニーをサポートし ている企業の多くは石油関係だといいます。またEU(ヨーロッパ連合)が力を伸ば してきたため、中東や世界におけるその影響力をけん制するためではないかという意 見もあります。イラクに投資していたフランスや石油採掘の契約をしていたロシア等 はいい迷惑です。どちらにしても“イラクの人たちのため…”というのはあまりにも 見え見えの言い訳だと思います。


クリントン政権時代に残した政府の余剰金は既に使いきり、既に安くない税金に更に 増税の恐れもでています。アメリカ国内は教育や福祉、医療費が削減され、失業率も じりじりと増えてきています。ユナイテッド航空に続いてアメリカ第一位のアメリカ ン航空も倒産の危機に瀕しています。アメリカの経済力に陰りが見えてきた現在、武 力にまかした理不尽な戦争は、アメリカの将来に大きなツケを残すことになるでしょ う。でもこのような時代にアメリカにいるのだからこそ、常に足元をしっかり固め、 将来を見据えて頑張らなければならないと思っています…5年前にアメリカに来た頃 は平和でよかったな〜。


MAMO (Nature's Story USA)